2016年にRalf Schiffler氏とKyungyong Lee氏はSnake graph(ある種のリボン型Young図形)を 用いてある種のq-多項式を構成し、 qに特殊値を代入することで有理絡み目のJones多項式を計算するレシピを与えています。 一方、これとは独立に2017年に、講演者は和久井道久氏との共同研究で、 有理絡み目のKauffman bracket多項式をConway-Coxeter friezeと山田修司氏によって導入された anscestral triangleを用いて計算する レシピを与え、またそこからJones多項式も得ました。 2018年には永井渡氏と寺嶋郁二氏により、ancestral triangleを用いて係数付き団代数のF-多項式が計算され、 そのF-多項式に特殊値を代入することで、有理絡み目のJones多項式や、 別の特殊値に入れ方を変えることでAlexander多項式も得られることが示されました。 今回の講演では、Lee-Schifflerのq-多項式やNagai-TerashimaのF-多項式についての Stern-Brocot treeに関連する観点からの独自の解釈についてお話しさせて頂きます。 時間が許せば、概均質ベクトル空間との関連についてもお話しします。